つながりの会 第1弾(10月5日) ご報告

「はじまり」から「つながる」へ
八尾市政と暮らしを結ぶ「つながりのつどい」の第1弾のご報告です。

八尾市文化会館 会議室1にて52名の方々が参加されました。
仕事終わりに駆けつけて下さった方も多く、
お忙しい中集まっていただきましてありがとうございました。

司会はオレンジのTシャツの李ぽんみさん。
「ありより目立ったらあかん!」というミッションだったそうですが、
見事ミッションを果たした素敵な司会進行でした。(ぽんちゃん、お疲れさま!)

田中誠太八尾市長からのメッセージを代読。
そして、西川ありから
「7月20日の始まりの会から、あっという間に2ヶ月半が経過しました。
9月には、立憲民主党の八尾市政対策委員長となりました。
今日はさまざまな現場からのお話を聞かせていただき、一緒に考えていきたいと思います。」と、挨拶。

そして、各パネラーの現場からの問題提議がありました。

柴谷まさやさんからは、高齢者の課題について。
「老人ホーム」といっても、様々な種類がある事、なりたちも違う事がわかりました。
高齢者福祉の制度の複雑さが垣間見えます。
その中でも「サービス付き高齢者住宅(サ高住)」が、
「全国で一番多いのが八尾市」ということに驚きました。
近隣の市の中でサ高住をつくれるのが条件的に八尾市だけだったので、集中したそうです。
少子高齢社会がどんどん進み、本来は福祉的な公共事業で保障されるべき、
高齢者サービスが民間に委託され、社会福祉法人やNPOにとどまらず、
企業が福祉に参入がすすむなかで、質の悪いサービスが提供されてしまっている事実があるそうです。
「ここをしっかり市政の中でチェックしていっていただきたい。」と、提言いただきました。

まずは、知らない事が多いというのが率直な感想。
私も親の介護をしましたが、そのときよりももっと制度が複雑になっていると思いました。
生活保護の方を入所させ、必要のない過剰介護をして、
保護費ギリギリまで使い切るといった、生々しい話でした。

船越ことりさんからは、視覚障害者の課題について。
「親と子のいんた〜ねっとYAO」という子育て支援ボランティアグループで出会いました。
はじめて会議に来た時に「なんて呼ばれたい?」と訊かれて、
すごく考えて「ことり」というニックネームを自分でつけたそうです。
「○○ちゃんのママ」でなく、「自分」を出せる居場所になっていったそうです。
ことりさんとは、長くつき合ってきましたが、
障がい当事者としての想いや、生い立ちについて今回改めて聴かせていただきました。
自我の芽生えと見た目のコンプレックス。
自分の親との葛藤や、子育て中の親としての想い。
どの話も、私たちの知っている「明るい元気ながんばり屋さんのことり」を作ってきた物語であり、
知らない一面でした。視力が弱っていく不安と戦いながら、様々な選択をしてきたことりの生の声から、
八尾の町で「だれもが安心して暮らせる」とは、どういう事なのか?もっともっと具体的に考えていく必要があります。
視覚障害者であるという事は、白杖を持っている事でしかわかりません。
でも、白杖をもっていて、被害に遭う事もあります。
ことりもそうですが、見えにくいけれど白杖を持たないので、外からは「見えにくい」ことはわかりません。
特に街の中で、歩行者と自転車が安全に通れる事が改善されたらいいと思います。
それは、高齢者やベビカーの親子や、小さな子にとっても安全な街になるのではないでしょうか?

松田直美さんからは、不登校やいじめの課題について。
自分の育った環境から、「女性は家で家事や育児をするもの」という固定観念、
(性別役割規範・ジェンダー)に縛られていた事。
それで、とても子育てがしんどかった事からボランティア活動をはじめて、
「子どもの人権」の概念にであって、救われたそうです。
男女共同参画は、女性が働く事で活躍すると言うような意味ではなく、
女性がエンパワメントされ、自分らしくありのままに生きる事を応援してほしいという事がまず一つだとお話。
集まる場、話す場、勇気づけ合う場を、小さくても作り続けて、
女性たちのシスターフッドを育てていきたいです。
また、活動の中で出会う子どもや自信の子どもの不登校の問題に向き合う様になり、
不登校の背景にある、貧困・いじめ・発達の課題にそれぞれアプローチする様になったそうです。
子どもの貧困率 大阪は全国ワースト2位。
八尾の子どもは全国平均より少し低い。
(12.2%)それでも8人に1人は貧困ということになります。
2013年の教育費の全国調査調査によると、学校外教育費が高く、
小学生で平均すると月に18000円、中学生で26000円という数字が出ていて、
そういった社会の現状では、貧困格差は教育格差を産んでしまうという問題提議でした。
私もCAP(子どもへの暴力防止プログラム)の活動を一緒に長くやっています。
「子どもの話を聴く」の次に出来る事も仕組みを作っていきたいです。
今、八尾市には居場所づくりや学習支援の事業が始まっています。
質と量の両方で充実していける様に取り組みたいと思いました。

そのあと、ご参加いただいていた前八尾市議会議員の柏木順子さんに、感想をいただきました。
視覚障害を持って地域の学校に通われた娘さんの事、
作業所でかかわる皆さんの事や力を奪わず育てていく関わり方の事など、
ご自身のお話から「ともに生きる」地域づくりを今も続けておられる柏木さんのお話は想いがあふれていました。
力強い応援のメッセージも頂きました。

そして、会場の皆さんにもお近くの方と一緒になってお話しする時間を取りました。
初めてあった人同士もいますが、お話が盛り上がっていました。
「どの子どんな子も、学校で安心して過せる様に、おとなが保障する事が大事。」
「自分は何もしてこなかったが、やろうとしているありさんを応援するよ。」
「小さな声をきいてやっていってほしい」等、会場の意見も少しですが聴かせていただきました。

共同世話人の大谷さんからまとめの挨拶をもらいました。
上手くまとめられないわ、といいつつ率直な感想と、
この声を受け止めてしっかり市政に届ける役目を確認していただきました。

ひとりひとりが暮らしの中で感じる事を、声に出し、可視化する事で、
困っているのは自分だけじゃない!っと声がたくさん集まったら、
社会の課題として認識されたら、改善に向かっていく。
「言っても無駄」だったり「自分には関係ない」と黙っていたら、誰にとって都合がいいのか。
私たちはちいさなありのように、一人一人はちいさいけど、集まったらおおきな力を発揮できる。
そんな気持ちになった「つながりのつどい」でした。 もっともっといろんな声を聴いていきます。

つながりの会 第2弾は
10月19日(金)19時より
八尾市文化会館 5階レセプションホール

尾辻かな子衆議院議員をお迎えしています。
国政のお話も聴けるかと思います。